2015-05-15

ブラック仲間

昨夜は、かつて2年8ヶ月にわたって在籍していたゲーム開発会社の知己に招かれて、なかなかに敷居の高い浅草のすき焼屋での送別会。
座敷の床の間を背にして、え?いいの?みたいな。
当時のメンバーで業界に残っていて、しかも自分達でメンバーと会社組織を維持し続けているというのは稀なケースで、ゲームにまったくもって興味のない私にとってもこれは嬉しいことである。
あの会社に関しては、何人死のうが斃れようが、誰かひとりでも花を咲かせて幸せになれば、それが自分達みんなの勝利なのだと思っているので。
考えすぎか?
ゲーム業界のベトナム最前線と言われたあの会社も、いまは業界内ですらその名が風化して久しいそうだ。
目視はおろか電波観測も不可能。
光すら歪めるほどの(今をときめく)スーパーブラック企業だったのに・・・
生まれる時代、というか倒産する時代を間違えたな。

集まってくださったメンバーは、私以外はすべてプログラマーとグラフィッカーという現場の開発陣。
そういう畑違いの人たちから声をかけてもらえるのは、隙間仕事専門の何でも屋冥利に尽きる。
今回、あらためて気づいたことは、開発陣と企画・営業職との間にある当時の出来事の受け取り方の差で、ここが日本とはとても思えないような出来事の連続に振り回されつつ、社内といわず社外といわず日々を駆け回る私のポジションと違って、毎日をパソコンの前でじっと作業しながら耐えるという開発陣にとっては、私ほどの面白おかしいエピソードもさほど無い単調な日々であったらしいということだった。
私とてすべてが面白おかしかった訳ではなく、というよりもすべてを面白おかしく受け取らなければ精神を病んでもおかしくない、という環境だっただけである。
いわば無理くりに面白くしていたら、不思議なことに面白いことが集まってくるようになった、というだけの話。
それでも、スキルのあるゲーム好きな人であれば、面白いことを無理に探す前に自分の将来に悩むのが普通なので、私の「面白い」は会社でただ一人だけ業務に興味の無い人間だからこそ抱けた、きわめて特異な世界だったのかもしれない。
そうだとすれば、そのような「異物」を気持ちよく送り出してくれた彼らとの関係は、本当に得がたいものなのではないかと思うのである。
残念なことをひとつ挙げれば、ま~~~ったく私がゲームに興味が無くて、そういう人たちと一緒に仕事ができないことだろうね(笑)
いやいや、だから長続きしてるのかもね。

さぁ、残された送別会はあとふたつ!!

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