2015-06-03

来て良かった



さて、なにから書いたらよいのでしょう。
朝のホテル近く
とりあえずは停電の話。 電力事情が消費の伸びに追いついていないミャンマーは、わりとよく停電します。 停電といっても町全体が落ちるのではなく、ここマンダレーでもどこか一街区が大都市の光の中で闇に呑まれたように落ちるのです。 大通りのこちらは真っ暗なのに、向こうはキラキラ輝いてるなんてことは他の国同様によくあることで、誰も気にしません。 今夕もタフな郊外観光を終えて宿に戻り、シャワーを浴びてぐったりしていたところに停電。 窓から見下ろす近隣は闇に沈んだままですが、まもなく近所の商店やレストラン、そしてこのホテル(A.D.1ホテル)のようなところでは、玄関脇に据えられたディーゼルエンジンが唸りだし、光を取り戻すのです。 近所は真っ暗なままだけど。 こういうときは宿でゴロゴロしていないで緊急出動。 (ただし時間帯によって=宵の口だけ) 暗い街路に歩みでてみると、自宅のファンやエアコンの止まった人たちが三々五々に外へ出てきて涼む様子が新鮮です。 ロウソクを持ち出して外で椅子に腰掛けたり、談笑していたり。 暗いとこちらも外国人ぽく目立たないので、なんとなく歩きやすい。 まったく人の歩いていない道はダメだけど、人影のある道、とくに女性の影がある道なら大丈夫。 停電万歳!! そんなこんなで歩きながら、昨夜に財布を落としたらしい露天のモヒンガー屋へ。 昨日、書き込んだ写真のお店です。 験が悪いから、もう行かないなんてことはありません。 店が悪いわけじゃなし。 店主も、財布の件で顔見知りになっており、あぁあの財布落とした間抜けな外人だみたいな感じで、こちらが席に座って手を挙げると昨日と同じ品がテーブルへ。 こうして光のない露天で麺をガッツいていたところが、諸肌脱ぎにタオルを肩からかけた同世代のおっさんがズンズンと近づいてきて私の隣にドッカと座り、「なぁ、あんた財布を落としたろ?」と衝撃の発言。 何者!? 「あぁ、落としたけど、なんで知っている?」 「拾ったのは俺じゃない、その人をいま呼んだから5分待て。 俺がネゴシエートしてやる」 交渉とはどういうことだろうと訝りつつ、最後の麺をすすり終えた私は 「OK、5分待とう」 なんだろう? この財布をいくらで買い取るか、みたいな話なんだろうか。 交渉してやるというんだから、そーなんだろうなぁ。 街の顔役みたいなのが出てくるんだろうか? このへんは華人街だから、○○大人みたいな? それとも兄貴みたいな? と、心の余裕もないのに食後のタダのお茶を啜りながら余裕っぽく装っていると(停電万歳!!)、二人の男に連れられて現れたのは小さなおばさんだった。 「この奥さんが拾ってくれたんだ、中身を確認してくれ」 彼女が差し出した財布は、紛うことなき私の財布。 ガテン用品の作業着屋で買ったベルクロ留めの安財布!! 「ちゃんと金額は合っているか?」 「問題ない、アンビリーバブルだ!!」 「良かったなぁ、オイ。 奥さんのお礼をいくらか払ってやれよ」 そんなわけで財布の中にあった一番高額な紙幣・5千チャットを進呈。 これって日本円で500円なんだけど、こちらの感覚では5千円くらいかな。 (ちなみにこの露天でのモヒンガーは、一杯600チャット) 相場が判らないし、多すぎても少なすぎても失礼かと恐る恐る差し出したところ、彼女の顔がパッと明るくなったので、あぁ良かったなと。 にしても兄さん驚かしやがって。 交渉って、通訳するって意味だったのね・・・ なんだか判らんけど店の人も喜んで、私も奥さんも“交渉人氏”も喜んで。 「ま、ミャンマーと日本は兄弟みたいなもんだからな」 とは交渉人氏のお言葉。 店主は「明日の夜も待ってますぜ」 すべてはまだ停電の最中、互いの顔もぼんやりとした中での明るい出来事だった。 ・・・・・で、最後にオチをひとつ。 財布の中に日本円が入ってなかったんだよね。 露天で改めた時点で気づいたんですが、現地通貨もドルも手つかずなのに日本円だけ抜かれるなんてあり得ない。 ミャンマー国内で両替できるのはUSドルとユーロだけだから。 つーことは・・・ すんませんっ!!!!! 宿に帰ってバックパックをひっくり返し、徹底的に浚ったところがタイのガイドブックに挟み込まれた10万円。 なるほど、これを挟んだ男はタイあたりに到達した頃に、この10万円を使い始める頃合いだと計算したわけだね。 それでマレーシアでもカンボジアでもなく、タイの本に挟んだわけだ。 しかも、日本語のガイドブックは机に出しておいても盗まれにくいとも 計算したんだろうな。 ほんとうに用意周到な男だよ。 いや、ぜんっぜん記憶にありませんけど。 こういう展開、ダメですか? 前作ラストで死んだはずだけど、実は誤診で生きていた、みたいな。 ダメですか? ダメですよね? 心配したぶん殴らせろという貴方。 来週、シンガポールでお待ちしております。 日本帰国まで、あと80日!!

2 件のコメント:

  1. ほっとしたよこのアホ

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  2. ほらほら!
    助けに来いよぉ‼
    待ってるぜぇ。
    誰も来ない?
    これから植栽の水やり、地獄ですね。
    あれ何年かやると、こちらの暑さがまったく苦にならなくなります。
    いまのところバガンの熱波以外は楽勝。
    バガンは照り返しで、砂地の地面は40℃あったと思います。
    インドやパキスタン、凄かったそうで。

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