まさか初日から25キロも歩いてしまうとは。 5キロ北にあるシェダゴン・パヤーの更に向こうまでバスチケットを受け取りに行くことになり、タクシーを使えば訳はないのだけれど、せっかくなので往復を歩いてしまった。 ヤンゴン川の港を中心に開けた低地の旧市街と違って、背後の丘陵地帯には幹線道路沿いに新しめの市街が広がり、その間に富裕層のものと思しきゆったりとした邸宅が散見される。 空気もよく、大きな湖の公園があったりして雰囲気も良いけれど、夜は人通りが少なくて、幹線沿いは歩けそうにない。 ようやっと1時間半かけて丘陵地を6キロ歩き抜いた末にバスチケットをゲット。 帰りは別ルートでシェダゴン・パヤーを参詣し、旧市街の中心からやや西より、中華街のある25番街へたどり着いた。 もう、この時点で15キロ。 あとは宿のある49番街、旧市街のほとんど東のはずれまでトボトボと歩いてご帰還。 さて、ミャンマーの若者はけっこう熱いデートをしている。 旧市街を離れた北部の公園は絶好のデートスポットで、町中では見なかったカップルたちがそこここのベンチや芝生の上でイチャついている。 日本の定番デートスポットである映画館・デパート・遊園地などがないからかもしれない。 懐かしいなぁ。 ベンチひとつを全世界にしてデートなんて、ホテルに入る金がなかった若き日を思い出しますねぇ。 あぁ、いらんこと思い出した。 そういえば、ラブホありませんから、ここには。 というか日本以外には。 (ラブホという日本独自の文化については『ラブホテル進化論』を読め) 実況に戻すと、がっつりと唇を重ね合わせたカップルたちが身じろぎもせず、愛の彫像のように動かない。 なにか物理的に致命的な事故によって、互いに外れなくなってしまったのではないかっていうくらいに。 コーラ瓶の飲み口に舌先を吸い込まれて抜けなくなった苦い記憶のある人、手を挙げて。 柳腰の若い娘の肩に手を回し、男が日傘をかざしながら歩く姿が定番で、日傘といっても雨期のスコールへの備え兼用で雨傘である点が、やや色気に欠ける。 が、ミャンマーはわりと女性が元気で大切にされている(現代日本の基準で判断すればの話し)国のようだ。 余談ながら不思議なことに、日本みたいに女性の腰に手を回しているカップルはいなかった。 なんでそんなチェックを?? カップルが目障りだからさ ちなみに傘の問屋は中華街にある。 こんな話はどうでもいい? ミャンマーの金閣寺、シェダゴン・パヤーの話がいい? そんなら世界遺産のテレビでも観ていなさい。 そういえば新市街の丘陵地は緑が多く、いろんな樹が植えられている。 しかし基本的に伸びっぱなしであって、25キロも歩いて剪定されたところは2カ所だけだった。 寺の前庭とアミューズメント・ガーデンの庭である。 まぁ、まったくの無剪定ではなくて、街路樹の車道にはみ出している枝なんかはところどころ伐ってはあるが、それも樹形を考えたものではないバッサリな伐り方で、公共サービスで管理される街路樹はすべて鋸で、私邸の樹木は腕くらいの太さなら鉈で切り払われている。 樹木がこんな感じなのに、街中にはいたるところに緑のベストをつけたグリーンキーパーが働いている。 何をしてるのか? それは公園や中央分離帯の芝生を管理しているのである。 あれは一種の雇用対策なのだろうか? けっこう真面目に草を抜いて刈り込んでいた。 あれなら東陽町でもタカをクビにして、ミャンマー人を雇っても良いのでは・・・ なにはともあれ国によって植栽管理も力を入れるポイントが違うものなのだな、と。
2015-05-27
ヤンゴン便り
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿